Q1.マネジメントとは、いったい何なのか?

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勉強会 参加者の立てた問い

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このブログ壺中天の理解を深める『人材マネジメントの壺 勉強会』を行っています。全7テーマを、2週間に1テーマずつ議論しています。

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1回目 テーマ1.HRM 2017年8月20日

仕立てとしては参加者の「問い」を重視しました。自ら問いを立て、議論の上で自ら「答え」を持つことを目指しています。

勉強会の中で面白かった参加者の「問い」を、ここでご紹介しようと思います。まずは初回のテーマ1.HRMから。

 

Q1.マネジメントとは、いったい何なのか?

「マネジメント」=「管理」ではないことはわかりました。では「マネジメント」とはいったい何なのか、あらためて共通認識を持ちたいです。アメリカ由来のものだけに、カタカナで表現し続けると分かった気になったまま進んでしまうことを危惧します。逆に「マネジメント」さえ正しく理解できれば、人材マネジメントも、すべてつながるような気がしました。

これが、アカツキで採用を担当している峯さんが、壺中天のテーマ1.HRMを読んで持った問いでした。シンプルですが大切な問いです。確かに人材マネジメントについては考えてきましたが(参考:「人材マネジメント」とは何か、一言でいえますか?)、マネジメント自体については定義を飛ばしてしまっていました。

以下は、峯さんが勉強会の議論で辿り着いた答えに、少し補足を加えたものです。

 

マネジメントの語源は「手で操る」

manageの語源はman(手)でage(為る)ことから、馬術、馬を手綱で操ること、だそうです。また英語のmanage to do は「なんとかして(どうにかして)〜する」です。

自分の手によって、困難な状況をどうにかやりくりするもの、それがマネジメントのようですね。日本語では「管理」と訳されることが多く、型にはめた堅苦しいイメージですが、随分ニュアンスが異なります。

マネジメントの生みの親P.F.ドラッカーの著書ほぼ全てを日本語訳した翻訳者、上田惇生は講演でこう言っていたそうです。

「私は自分の翻訳の中で“manage”という言葉を『管理』と訳したことは一度もない。“management”という言葉に対応する適切な言葉は漢語にも大和言葉にもないのです」(マネジメントは「管理」ではないより引用)

 

ドラッカーの定義

ではそのドラッカー自身は、マネジメントを何と定義しているのでしょうか?

組織をして成果を上げさせるための、道具、機能、機関がマネジメントである(「明日を支配するもの」p45)

組織が機能し、特定の成果を上げて社会に貢献するために、3つの課題があるとドラッカーは言います(現代の経営 上 p7より)。

①組織に特有の目的と使命を知る

目的と使命を知らずに成果を上げることはできません。ここを知ることがマネジメントの最初の課題です(参考:ミッションは使命。変わらない「一貫性」が信頼を生む)。

②仕事の生産性を上げて、働く人を生かす

成果を上げるために、目的と使命に向けて生産性を上げる、働く人を生かすこと、つまり人を持って事を成すことがマネジメントの次の課題です(参考:「人」と「事」の両立が 「人事」という仕事)。

その手法として、ドラッカーは目標と自己管理によるマネジメントを勧めています(参考:組織における目標とは「自分がやりたいこと」でも「与えられたノルマ」でもなく「握手する」もの  魅力的で「やんちゃ」な目標が人を動かす)。

③社会的責任を全うする

組織の活動は社会に影響を与えます。時には予期せぬ悪影響を与えることもあります。こうした問題に適切に対処することがマネジメントの最後の課題です。組織の限界を知り、最低限「知りながら害をなさない」ことだとドラッカーは言っています。

 

A1.なんとかすること

実際の現場を見ても、マネジメントという役割はやはり「なんとかする」人だと感じられるのではないでしょうか。変化の激しい環境の中、限られたリソースで、高い目標に向けて、どうにかこうにか成果を出す役割。綺麗事ではなく「成果」こそがマネジメントへの期待です。だから能力や努力ではなく結果がマネジメントには求められます。

「マネジメント」とは「なんとかする」こと。ちなみに、似た概念である「リーダー」はどうでしょうか。私はどこへ行くべきかを「指し示す」ことだと考えています(参考:部下の目に映った姿こそが『影響力』としてのリーダーシップの実像そのもの)。

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次回も、勉強会で出たテーマ1.HRMへの問いをご紹介します。Q2.ビジネスパートナーとしての人事(HRBP)は、どうすれば機能するのか?です。

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