「成長の可能性」「即戦力」「価値観への共感」採用は人材要件を明確にすることから始まる

採用計画

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今回から採用について見ていきたい。採用は、リソースフローの入り口である。人的資源の構成を決定し、企業の競争力を左右する戦略上きわめて重要なものだ。経営戦略や経営計画に基づいて計画される。

採用計画とは、いつまでに、どんな人材(採用要件)を、それぞれ何人採るのか(採用人数)を決めることである。それぞれ確認しよう。

 

人材要件(どんな人材を)

どんな人材を採るのか。「人材要件」を確定することから採用はスタートする。求める人材について必要なスキルや資質を言語化し、人材の募集・選考の基準とする。人材マネジメントの根幹である等級と連動して要件を決定していく。

「成長の可能性」を重要する新卒採用

日本企業では、4月に一括で行う新卒採用を採用の主軸として行うことが多い。新卒採用は一度に大量採用が可能で効率的であること、そして安定成長を前提に時間を掛けて人材を育成してきたため、新卒には「成長の可能性(可塑性)」が重視される。

「即戦力」を期待する中途採用

中途採用は「即戦力」を期待されることが多い。新卒の育成の仕組みやノウハウがない、中枢人材がいなくなった、組織内で適切な人材が足りない、など、中途採用には予想外の人員減の補充の意味あいも大きい。

「価値観」への共感の重視

必要とする能力を持っているか、はもちろん大事だが、そのことと同等以上に「自社が重視する価値観を共有できるか」「ミッション・ビジョン・コアバリューに共感できるか」ということも重要な判断基準となる。能力的には卓越しているが価値観を共有できそうにない人材と、能力的には未開発だが価値観を共有できる人材、どちらを採用するかについて明確な意思を持っていなければならない。

 

採用人数(何人採るのか)

一種類の人材で戦略は達成できない。人材要件をいくつかのパターンに分類し、その組み合わせ(人材ポートフォリオ)ごとに採用人数を決定する。重要なのは各人材グループが、戦略、事業ドメインにどう結びつくのかを明確にしておくことである。ここでも等級と連動し、どの等級にあたる人材を何人採用するかを検討する。

採用人数は、定年など退職予測者の人数と業務拡大の予定から採用数の計画値を出す。現場要望の積み上げからでは増えすぎるため、最後は経営判断で決定することになる。

次回は、採用における「適性」と「測定」について見ていきたい。

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テーマ5.リソースフロー

参考文献