人が足りないときは採用する、育成する。余ったときは減らす、定着させない。そう、理屈ではね

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リソースフロー

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人材マネジメントの目的は、人を生かして組織のパフォーマンスを最大化することであるが、このテーマ5.リソースフローでは、人の流れ、つまり採用から異動配置、そして退職までを扱う。

 

人材計画と実行プロセス

まずは、須田敏子『HRMマスターコース―人事スペシャリスト養成講座』から理論を教えて貰おう。リソースフローの大枠であるBeardwell(2004)Human Resource Planningは下図のとおりである。需要と供給を予測して計画(Plan)し、実行(Do)して、見直す(See)。いわゆるPDSサイクルだ。

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Beardwell(2004)Human Resource Planning(須田敏子『HRMマスターコース―人事スペシャリスト養成講座』より)

雇用の調整

では実行してみて、実際には人が足りない、もしくは人が余ったとき(人材の需要と供給のバランスが崩れた場合)にどうするのか。同書よりRothwellの分類を一部表現を修正して紹介する。

人が足りないときの対策
(人材需要が供給を上回った場合の対策)

  1. 外部からの人材調達を増やす(採用を促進する) 、採用の対称層を広げる、採用・選抜基準(スキル・経験など)を変更する、採用・選抜の方法を変える(募集方法の拡大、新しい選抜方法の導入) 、雇用条件を変える(柔軟な労働時間、賃金・福利厚生施策の見直し)
  2. 内部からの調達を増やす(内部人材の育成) 、既存の従業員に対するトレーニングを充実する、異動・昇進方法を見直し人材開発・人材活用を促進する、雇用条件(賃金や労働時間など)を見直し定着を促進する
  3. 人材ニーズを減らす、職務内容を見直して仕事量を減らす、マルチタスク化やチームワークの導入、アウトソーシング、自動化

人が余ったときの対策
(人材供給が需要を上回った場合の対策)

  1. 内部人材を減らす、早期退職・希望退職の導入、キャリア転換のサポート、出向・転籍、休職
  2. 定着の減少、正規従業員に対し、パート従業員や契約従業員への転換を促進するなど
  3. 需要の増加、既存事業での市場拡大、多角化

HumanをResourceとしてManagementする難しさ

人が足りないときは採用する、育成する、仕事を減らす。余ったときは減らす、定着させない、仕事を増やす

そう、理屈ではそのとおりだろう。しかし何だか気持ちが落ち着かない

機械の導入や廃棄の話ではない。扱っているのは生きている「人」なのである。そんな簡単に減らす、などと言われては堪らない。ここにHumanをResourceとして扱いManagementするHRMの難しさがある。

もやもやしたまま今回は終わる。次回は日本の終身雇用について考えたい。人を人として大事にするこの仕組みには、ヒントがあるだろう。

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テーマ5.リソースフロー