成果は測れても、能力や意欲は測り難い。日々の行動をよく「見る」こと

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人事評価の対象「何を評価するのか」

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前回、評価の目的「公平な処遇の分配」「社員の活用と育成」「企業文化の醸成」の3つだと述べた。今回はその目的に向けて「何を評価するのか」その対象を見ていきたい。

評価の対象は「1.仕事の結果」「2.行動」「3.個人的特性」の3つである。順に見ていこう。

 

1.仕事の結果

まずは仕事の結果である。業績、成果などと呼ばれる。

売上や利益などの営業数字、作り上げた製品といったものは分かりやすいが、業務改善やミス削減、定常業務の遂行なども立派な成果である。「企業・組織に役立つアウトプット」であるかどうかが成果の判断基準となる。

仕事の結果を評価するために、いま日本で多く使われている手法は目標管理(MBO)だ。期初に立てた目標に対して、期末にどれくらい達成できたか(達成度)を振り返り、それを成果とする。目標の立て方が肝となる。目標についてはまた次回以降詳しく触れたい。

仕事の結果は、賞与(ボーナス)で半期ごとに短期で反映されることが多い。儲かった分の山分けである。

 

2.行動

ふたつ目の評価対象は「行動」である。行動評価、能力評価、コンピテンシー評価、情意評価などと呼ばれる。

能力や意欲は見えないので測り難い。しかし行動した事実は実際に観察できる。行動から類推して、能力がある、意欲がある、と捉えるのだ。

行動評価の納得感は、評価者(上司)が日々どれだけ被評価者(部下)の行動を見ているかにかかっている。行動の事実を根拠としてフィードバックするのだ。

そしてタイミングも重要である。評価面談の時に伝えるのではダメだ。遅すぎる。「あの時、こういう行動をしていたから低い評価だ」と言われても腹がたつだけだろう。「なんで、そのときに言ってくれなかったんですか?」と。

正しくは日々その瞬間にフィードバックするべきだ。そして評価面談の席では「いつも言っていることだけど」「はい、そうなんですよね」となるのが理想である。

評価に限らない話だが、働く個人にとって「ちゃんと見てくれている」人がいることは本当に大切だ。そしてそれはどんな凄い人でも同じみたいだ。

行動評価は、主に昇進、昇格、月給の昇給に反映される。行動評価についても後日改めて詳細を説明したい。

 

3.個人的特性

最後は個人的特性である。日々の行動の元となる知識、スキル、基礎能力、性格特性など。これまでの評価対象とは少し趣が異なる。仕事の結果と行動は見て捉えることができるが、個人的特性は見え難い。

適性検査やアセスメント、資格試験、技能テストなどの手法を使ってある程度までは測ることができるが、完全にはわからない(人を完全に測ることは不可能だ)。

半年ごとの評価の時期に毎回測る必要はない。採用時や大きな異動、役員や重要な役職への登用時に、総合的に判断するために使用するものである。

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評価の対象・方法・反映先

ここまでの内容を評価の対象、評価の方法、評価の反映に整理し上図にまとめた。必ずしも全ての企業がこの形となってはいないが、ひとつの類型として提示しておく。

次回は、相対評価について。

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テーマ3.評価