「人材マネジメント」とは何か、一言でいえますか?

はじめに

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その領域のプロにとってもわかりにくい人材マネジメント

人材マネジメント、Human Resource Management (以下HRM)。人事に関する仕事をしていると 当たり前のように使われる言葉だが、なかなか難しい概念だ。かつて、リクルートマネジメントソリューション社で人事制度のコンサルタントをしていた私も、いつも説明に困っていた。

ある日、同社の研究部門である組織行動研究所の古野所長から「君はHRMとは何か、基礎から語れるか?」と問われ、返事に窮した。さらに「君は実践やアウトプットはうまいが、アカデミックな視点が弱いのでは?」との厳しい指摘までいただいてしまう。悔しくなった私は、日本で出版されているHRMに関する書籍をAmazonで検索。出てきたものすべてを一気に注文した。届いたのは、ダンボールにいっぱいの本。うーむ。これを一人で読むのは、相当辛いぞ。

そこで人・組織領域の仕事仲間たち(組織行動の研究者、人事担当者、研修プランナー、人事コンサル) に相談してみると、プロとして活躍している彼らもHRMの理解に不安を抱いていたことがわかった。「人材マネジメント」「HRM」と聞いてイメージすることも、人によって違う。人事管理、部下育成、人事制度、人事システム、人材開発、給与決定の仕組み…。

 

HRM本を読む会の発足

我々は、HRMの関連書籍を読み解くための「HRM本を読む会」を発足した。2週間に1度、早朝に集まって行う読書会だ。進め方は以下のとおり。

  1. 1人1冊以上、担当する書籍を決める
  2. 7つのテーマを決め、毎回1つのテーマを扱う
  3. 各自、担当書籍の中からテーマに該当する箇所を抜き出し、当日までに要約しておく
  4. 当日は、各自が要約した内容を共有し、議論する

この進め方の良いところは、各メンバーの要約が共有されることで、自分は一冊しか読んでいないのに、 あたかも複数冊を同時に読んだような密度の情報を得られるところだ。さらに、同じテーマでも本によって論じる立場や視点が異なるので、HRMを多面的に理解することができた。

そして、全員が人・組織領域のプロであるためどのテーマでも議論が白熱した。各人の持論と各書の理論が混ざり合い、日本の人材マネジメント、HRMの大きな流れが見えてきた

 

『人材マネジメントの壺』

このブログ壺中天では『人材マネジメントの壺』と題し、当時の議論と各本の要点を再編集して掲載している。

体系的に学び、それぞれの領域で持論を形成するきっかけとなる形を目指した。下図のとおり7つのテーマを設定し、できるだけ簡潔にポイントをおさえている。

人材マネジメントについて学ぼうと思った方が「そう考えれば良いのか!」と思ってくれたら幸いである。

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人材マネジメントのテーマ

 

さて、表題の「人材マネジメントとは何か」、私が一言で答えるなら、こうだ。アメリカで発祥した「人に投資する」マネジメント手法である。

テーマ1.はHRM全体について見ていこう。次回はその発祥について

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【Kindle版】人材マネジメントの壺

「人材マネジメントとは何か?」

50社以上の人事制度を作ってきた元リクルートの人事コンサルタント 坪谷邦生と、リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所 主任研究員 荒井理江が、体系的に分かりやすく紐ときます。

人材マネジメント Human Resource Management(HRM)を、基礎から学びたい方、体系的に理解したい方、しっかり持論を形成したい方、頭の中に目次を持ちたい方にオススメです。

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【Kindle版】人材マネジメントの壺 テーマ1.HRM テーマ2.等級 テーマ3.評価 テーマ4.報酬
出版:壺中天 本文:坪谷邦生 挿絵:荒井理江